もったいない医療費

先日60代の精神障害者が入院した時の医療費明細を見てびっくりしました。

原因不明で3日ほど集中治療室に入っていたのですが、結果はお尻の傷から菌が繁殖して体力が低下したとのこと。

彼はもともと何の目的もなく寝ることを楽しみに生きているだけの人間なので、Drから「もしものことがあった場合には、高度治療を受けるか」との問いに「必要ありません」ときっぱりと断りました。

それなのに医療費が17日の入院で150万円以上だったことにびっくり。

しかも障害2級以上なので医療費はただ。

つまりすべてが税金ということです。

彼の今の人生に価値があるかと聞かれたら私ははっきりと「無い」と答えるでしょう。

人生の価値は人それぞれですが、人に迷惑をかけることはあっても誰かのためになることはほぼ皆無の彼。なんの目標もなく、寝ることだけを求めて睡眠薬にしがみつく毎日。認知能力も衰えてまともな生活ができるようになる見込みが無い人生。そんな彼に150万円以上の税金を使って何になるのか。

私が彼を面倒見ているのは、税金をなるべく使わないためであったのに、結局どう転んでも税金食いにしかならない。

人としてくずだと本気で思います。

そんな医療費を児童に回せられるならどんなに世の中のためになるかと思う。

こんなことを書くと、「人の命を何だと思っている」と怒りの声も聞こえてきそうですが、そんなことを思った人にこそぜひ理解していただきたいことを今から少し書きます。

貧困国では、医療はいかに効率よく使えるかを考える。つまり、目の前の命よりも、その医療が担っている地域の生存率を上げることを最重要としています。

日本では命のやり取りというほど深刻な話ではありませんが、税金はあふれるほどあるわけではありません。そんな税金をどこに使うかということは考えざるを得ません。

額に限りがある税金をどこに回すかと考えたとき。特に生きる希望が無い彼に150万円の税金を使うくらいなら、児童などの未来あるところに税金を使っていただきたいと思う。そのほうが日本が豊かになる。日本が豊かになれば後進国も豊かになるチャンスが多くなる。

今回治療を受けて元気になって退院してきた彼が、今後どのような行動をとるのか?

今のところ、週末に渡した3000円の小遣いをその日のうちにエロ本とたばこで使い果たしてしまった。また問題を起こすのも時間の問題です。