アンガーマネジメントよりも執着をマネジメントしろ

こんにちは、にあです。

他の方のブログでアンガーマネジメントの記事があったので、これに関連することで、私が調べて感じたことをお伝えします。

「怒る」とはどういうことなのかを考えたことがありますか?

私は精神障害者を支援してきたため、「怒り」については、少し学び、多く考えてきました。

そもそもなんで人間やそれ以外の動物も含め、「怒り」があるのかと言えば、「恨み」という感情を除けば、ほとんど「目の前の場面を急激に改善したい」状況です。急激に変えたいから「怒る」という感情が出るのです。

では、緩やかに「目の前の場面を改善したい」や「今後起きる場面を良い状態で迎えたい」場合はどうでしょう。この場合は、ネガティブな場合は「不安」として、今後の人生の課題として現れます。また、ポジティブな場合には「期待感」として現れます。

これらの「怒り」や「不安」を脳科学における物質で言うと、それぞれ、「アドレナリン」と「ノルアドレナリン」になります。

また、これらの物質は以下の流れで変化していきます。

ドーパミン」→「ノルアドレナリン」→「アドレナリン」

ドーパミンとは、欲求の物質と言われていて、人間の行動の根源となる物質です。

これらの3つの物質は、脳内の部位によって思考にも影響を与えているようです。

もう一度「怒り」について、掘り下げて考えてみたいと思います。

「怒り」というのは、何かが欲しいだとか、何かをされたくない時などに出てきます。では、この「怒り」をマネジメントするためにはどうしたら良いのか。

「怒り」の予兆としては、「特定の人にこういうことをされたくない」という不安や、「これが何が何でも手に入れたい」という強い欲求が出ることがほとんどです。

これらの予兆を感じとることが出来れば、事前に対処するプランが組み立てられます。

また、そのプランの中で重要なことが、アサーションスキルです。

「怒り」そのものは、現代社会において不具合のように言われていますが、感情そのものは、適切なものです。なので、その感情がおかしいということは無く、感情として正しいのです。このことを前提に考えると、自分の思う通りに、相手に効果的に伝える言葉で話すことが最も重要だと、私は考えています。

感情的に言葉を発しても、相手に伝わらなければ意味がありません。相手に伝わる言葉を選ぶというのは、結構スキルがいるもので、簡単にはいきません。たくさん経験を積むことで、相手に不快な思いをさせないどころか、良い気持ちにすることも可能です。

時々考えてしまいます。なぜ長い歴史の中で「怒り」という感情が有効な機能を発揮していたのに、現代においてはむしろ逆になってしまったのかを。

この答えは、行動経済学のマシュマロテストにありました。

人間には、「短期的欲求」と「長期的目標実現のための欲求」の二つの欲求があります。そして、この二つは相反することが多く、どちらかを選ばなければいけません。

もともと「怒り」とは短期的欲求に基づく感情であるため、「長期的目標実現のための欲求」には向かいません。でも、現代社会においては、経済活動そのものが、何か目標に基づいて集団で動いているため、「怒り」をマネジメントするのではなく、「不安」や「欲求」をマネジメントする必要が出てきたのだと思います。

仏教では、執着を捨てることを目指しますが、ストレスフリーに生きるためには、すごく重要なことだと思います。数年前から日本でも流行ってきているマインドフルネスも、基は瞑想から来ていて仏教の修行には、いくつもの瞑想方法があると言われています。マインドフルネスや瞑想を生活に取り入れて、自分の感情への気付きを深め、ビジネスやそれ以外の人間関係にも役立ててください。

気付ける人、考える人は必ず成功が訪れます。